膝・股関節の違和感に要注意!運動が悪化の原因になる理由とは?

股関節や膝の痛みが気になり始めたあなたへ

この1ヶ月、股関節や膝の痛みを訴える方がとても増えています。
多くの方に共通しているのは、怪我をしたわけでもなく、急に痛くなったわけでもないということ。
「最初はなんとなく違和感があった」「我慢していたら痛みに変わった」…そんなケースがほとんどです。

病院では「筋力低下が原因」と言われるけれど

痛みを感じて病院を受診すると、「筋力が落ちていることが原因」と診断されることがよくあります。
その言葉を信じて、「じゃあ筋トレをしよう」「ストレッチを増やそう」と頑張る方が多いのですが、ここに落とし穴があります。

実は、筋トレやストレッチ、そして運動で悪化させている人が圧倒的に多い

これまで私のもとに来院された方の傾向をみると、痛みや違和感が出てきた段階で運動を始めて、むしろ悪化させてしまった方が非常に多いのです。

以下のような方々に、その傾向が特に強く見られます:

  • ウォーキングや散歩が好きで毎日たくさん歩いている人
  • ゴルフやテニスを定期的に楽しんでいる人
  • 走るのが好きで週に3回以上はジョギングしている人
  • パーソナルトレーニングで下半身の筋トレをしている人

これらの方の多くが「筋力をつけることで改善できる」と信じて、頑張って動いています。
しかし実際には負荷がさらにかかり、痛みが強くなるという結果になっているのが現実です。

もし本当に運動で改善するなら、1週間以内に効果を感じるはず

運動やストレッチが本当に症状の改善につながっているのであれば、遅くとも1週間以内には痛みの軽減や可動域の改善など、何かしらの変化を感じるはずです。
もしそれがない、あるいは逆に痛みが増しているようなら、今すぐ運動は控えてください

原因は筋力低下ではなく、体のバランスと使い方の崩れ

膝や股関節の痛みは、実は「筋力不足」ではなく体のバランスの崩れから来ていることが多いです。
生活習慣や姿勢の影響で、膝や股関節まわりの筋肉が本来の役割以上に「がんばりすぎて」しまい、その結果、痛みが出ている状態なのです。

痛みがある方の8割以上に共通する特徴:足首の動きが悪い

特に興味深いのは、膝や股関節の痛みを抱えている方の8割以上が「足首の動きが悪い」ということ。
足首が固まってしまっているため、その分を膝や股関節がカバーしようとし、過剰な負担がかかってしまいます。

ストレッチをするなら、まず足首から

痛みがあるときに行うべきストレッチは、実は膝や股関節ではなく足首です。
以下のケアを試してみてください:

  • アキレス腱をじっくり伸ばす
  • 足裏(足底筋)をマッサージする
  • かかとをゆっくり回したり、足首を前後に動かす

これだけでも、膝や股関節への負担を大きく軽減できます。

まとめ

膝や股関節の痛みが出たとき、まず思い浮かぶ「筋トレ」「ストレッチ」「運動」が、かえって悪化の原因になっているケースが本当に多いです。
違和感の段階で体の使い方を見直すことが、悪化を防ぐ最も効果的な方法です。

自分の状態に不安がある方は、相談してくださいね。