握力

久しぶりのブログになります。

当院では手の痛み、痺れなどの症状の方も多いです。

この様な方々には握力計を使って施術前と後での握力の変化も見ています。

基本的に手に症状が出る方は手の使いすぎが多く、休めば回復が出来るのですが手を使い続ける環境がある為に症状がキツくなっています。

それと同時に手を使う作業は長時間の猫背姿勢も影響して背骨の歪みも強いです。

酷くなると首から出て、指先まで伸びている神経を首あたりで圧迫し続けてしまい回復するのに時間がかかる事もあります。

また、加齢ともに体が衰える“老化”の言い回しで、「足腰が弱った」と良く言いますが、もう一つの老化したと言える体の表現は「ペットボトルを開けるのがしんどくなった。」です。

この原因は握力が低下した事で起きます。

実際の出来事

私事でお話しすると私の75歳の母親の事になります。

以前、母は魚を手際よく3枚におろしたりしていました。

新鮮な鯵が手に入った時に実家で母親に刺身にして貰おうと鯵を持っていきました。

すると、昔は手際よく魚を捌いていた母の手元が何だかおかしい。

魚の身が崩れかかっています。

私「え?どーした?」と聞くと

母『最近、指の力が落ちたんだよね』

こんなやり取りがあり、私は見かねて全ての鯵を捌くことにしました。

症例

【20代前半の女性】

症状・・モノづくりの作業が続き、肩こり、頭痛、腰痛、指の強張り

施術前に左右の握力を計測しました。
すると右13kg、左10kgと小学生並みの握力しかありません。
検査すると猫背も強く、首から肩にかけての筋肉がパンパンです。

この状態は腕神経叢に負担がかかり握力も低下している状態です。

施術は全身の骨格を整えて首肩まわりも念入りに施術しました。
背骨の矯正も鳴り過ぎなくらい「ボキボキ」でした。

特に手にフォーカスした施術をしていませんでしたが、施術後に握力を計測すると右25kg、左17kgと正常値に戻ってました。

もちろん、症状も良くなって一安心でした。

握力の低下は加齢による事もありますが、この方の様に手の使い過ぎで直接に手に症状も出るのですが、ほとんどが姿勢の影響が根本にあります。

重い荷物でも握力が低下

元陸上自衛隊の方に聞いたのお話しです。

自衛隊の中でも屈強なレンジャー部隊は訓練で50kg、70kg以上の荷物をリュックで背負いかなりの長時間歩いたりするそうです。
このような過酷な訓練を繰り返した結果、握力が5kgとかになってしまう方もいる様です。

また、うちに通われている方ではノートPCをカバンに入れて通勤したり、子育て中の方なら日に日に大きくなる赤ちゃんを抱っこ紐で抱っこをしています。

この様に肩に負担が掛かることが多い方は肩こり以外にも朝起きると手の平が強張る、痛い、痺れるという症状も多いです。

対策として

1. ストレッチと手のエクササイズ

  • 指のストレッチ: 指を広げたり、握ったりする動きをゆっくりと繰り返します。
  • 手のひらのストレッチ: 手を平らにしてから、指先を手首の方向に軽く引っ張って伸ばします。
  • グリップ強化: ソフトなボールを握って放す動作を繰り返し行います。

2. 温熱療法

  • 温かいお湯: 温かいお湯に手を浸すことで筋肉をリラックスさせ、血行を良くします。
  • 温湿布: 温かい湿布を手に当てることで、強張りを和らげます。

3. 冷却療法

  • 冷たいパック: 炎症が原因で強張っている場合、冷たいパックを適用することで症状が和らぎます。

4. マッサージ

  • 手のマッサージ: 指や手のひら、手首を優しくマッサージすることで、筋肉の緊張を和らげます。

5. 適切な休息

  • 定期的な休息: 長時間同じ姿勢で作業をする場合は、定期的に手を休める時間を取り、ストレッチを行うことが重要です。

6. 栄養と水分補給

  • バランスの取れた食事と十分な水分: 栄養不足や脱水状態も筋肉の強張りに影響を与えるため、バランスの良い食事と十分な水分摂取が重要です。

重いものを背負うことで起きる肩のつらさには、いくつか対策を取ることができます。以下に、効果的な対策をいくつか紹介します。

1. 正しい背負い方をする

  • バッグのストラップを調整して、バッグが背中の中心にくるようにします。バッグが低すぎると、肩への負担が増えます。
  • 両肩にきちんとストラップをかけることで、重量を均等に分配します。

2. 重量を軽減する

  • 不必要なものは持ち運ばないようにして、バッグの中身を定期的に整理しましょう。
  • 重いものはバッグの下ではなく、背中に近い位置に入れることで、バランスを取りやすくします。

3. 肩の筋肉を強化する

  • 肩周りの筋肉を強化するエクササイズを行うことで、負担に耐える力をつけることができます。
    例えば、肩をすくめて肩甲骨を真上に挙げる運動が効果的です。
    しかし、やり過ぎると肩に筋肉痛が起きてしまうので気をつけてください。

4. 適切な姿勢を保つ

  • 座る時に骨盤を立てて腰を丸くせず、胸を張らず、リラックスして姿勢を作るようにします。
    昔から言われている、「顎を引いて、背筋を真っ直ぐピンとする姿勢」は背骨の正しい形を崩してしまい、ストレートネックも作ってしまいます。

5. 定期的に休憩を取る

  • 長時間同じ姿勢でいると筋肉が固まりやすくなります。定期的にバッグを降ろして肩のストレッチを行いましょう。

6. 暖かいタオルや湿布を使う

  • 使用後は、肩に暖かいタオルや湿布を当てることで、筋肉の緊張を和らげることができます。

握力の話しが肩の話しにもなってしまいましたが、手と肩はそれだけ関係性があると言うことです。

ここでご紹介したエクササイズなどを3日行なっても改善しない場合はそれ以前に体の歪みが強過ぎると思いますので、その時は整体を受けるタイミングになります。

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